アルシエル・テクニカルデータ編纂室【第12回】

◇ミュージカルCDココナについて◇
こんにちは、土屋です。前回のトウコウスフィアでも少しだけお話ししましたが、いよいよ「ヒュムノスミュージカル~ココナ 二つの想い二つの詩~」の発売が近づいてきました! 先日(まさに先週のトウコウスフィアの日)に最終的なチェックが行われ、完成版を聴いてきたのですが、今回のヒュムノスミュージカルは個人的にも満足できる出来になったと思っております。いや、実際チェックで聴きながら何度も涙しました。今回のミュージカルCDは、ATⅡとⅢの丁度中間ということで、Ⅱからはクロアとルカとクローシェが、Ⅲからはアカネがそれぞれ登場します。ココナに焦点を当てている話ということで、ココナの過去話や人となりなどを中心にかなり深く彫り込んでみました。今回は特に「詩と物語の融合」を大事にし、それを実現する為にプロットも自分で練り、特に詩とセリフの組み合わせや、詩同士の連結、タイミング、SEとの兼ね合いまで、遠慮なくダメ出しをし、本当に買ってくれた皆さんが楽しんでもらえるものを、という意気込みで作っています。歌い手さんに対しても、ゲーム本編と同じ「詩の想い」による制作形態を行い、ドラマとのタイミングも含めた楽曲計画を綿密に行いました(詩の想いもまた機会があれば出したいと思っております)。その結果、音楽自体も、それに込められた想いも、物語との親和性も、私的に自信を持ってオススメできるものになったと思っております。大変申し訳ないエピソードとしては、最初上がってきた構成(セリフと音楽のラフミックス)に、前代未聞の全リテイクをしてしまった為に、発売日を二週間遅らせてしまったというものがあります。その段階の構成では、きっと皆さんの期待に添えないだろうと判断し、また一曲ずつ当初の意図に沿った流れでミックスをお願いしたかった為です。期待していただいていた皆様、そして発売元のティームエンタテインメントさんには大変ご迷惑をお掛けしましたが、それだけこだわりたかった為に、無茶言って遅らせていただきました。今回のヒュムノスミュージカルにはそういった想いが沢山詰まっています。本当に、何度聴いても泣けるドラマになったと思っております(私がⅡのお話に思い入れが深いからかもしれませんが;)。ATⅡ、Ⅲ共に好きな方は是非、聴いてみていただければと思います! さて、今回は沢山の投稿がありまして、大変申し訳ないながら、2/3程度の採用となってしまいました。採用したものに関しましてはいつも通り全力で回答しております。次回以降の質問もお待ちしておりますので、引き続きよろしくお願いします!

ViiBaCi_MjiiRaとXaaaCiと言う曲名を日本語に訳すとどういう意味になるのでしょうか

(みそかつ)

ViiBaCi_MjiiRaは「聖なる歓び、世界の変化、生命の救済」、XaaaCi.は「強大な力をもって守護する、聖なる変身をする」という意味です。

『謳う丘~Ar=Ciel Ar=Dor~』がついに我が家に来たので早速。『永劫なる天地の手記』についての質問なのですが、他の神話でマオはラプランカを助け、支えとなるような存在でしたが、今回の神話では全く別の立ち位置になっていました。これには何か意味があるのですか? それとも、神話毎にそれぞれマオの性格は違うのでしょうか?

(マロヤ)

ラプランカ伝承について言えば、その伝承は道徳的な観念を植えつける為のメタファルスの教科書的なものであり、外世界の神話が実話からの脚色となっているものが多いのに対し、メタファルスは架空の話がメインとなるものが多いです。そしてラプランカ伝承もまた架空の話であり、「ラプランカ」とは「聖女、神格化された意志」の象徴であり、マオは「人間、愚かな存在」の象徴です。それは各神話において共通のある一人の人物を現した物ではなく、そういったモデルを定義しているに過ぎません。簡単に言えば、各話毎のキャラの時間軸的な関連性はなく、別人というわけです。

第4回の編纂室で「ヒュムネクリスタルは互換性がある」とのことでしたが、ダウンロードする際のスペルは制限があるのでしょうか。ATⅢでさーしゃがココナにヒュムネクリスタルをダウンロードする際に新約パスタリエを使っていましたが、他の言語でも可能なのでしょうか。ダウンロードする側が使える言語でなければだめなのでしょうか。

(Kaya)

ヒュムネクリスタルについて言えば、「新約パスタリエ」と「それ以外のヒュムノス形態」に互換性はありません。第一塔と第三塔、そして第二塔の第三世代には互換性があります。これはWindowsのアプリとMACのアプリの違いによるもの、というのが一番簡単な説明です。ただし、I.P.D.側には、一般的なヒュムノス全てをエミュレートする機能が付いていますので、一般ヒュムノスと新約パスタリエの両方を混ぜて使う事が出来ます。ですが、敢えて全てを一般ヒュムノスで紡ぐと、通常の第三世代などに比べても効率が悪く、発動時の威力も落ちます。MacでWindowsエミュレーターを使うと、そのMac本来のスペックのパフォーマンスを出し切れないのと同じですね。ヒュムノススペルに関しては、双方に互換性はありません。それは、スペル系は「決め打ち」であり、文章であるというよりかはコマンドである為です。

1、設定資料に載っているクロニクルキーの想いを読んでいて何となく思ったのですが、リューンはクロニクルキーを紡いだ時、リューンはミュールに同情、またはそれに近い感情を持ってたりしました? 
2、謳う丘~Ar=ciel Ar-dor~の小冊子で掲載されていた「赤い靴」の話でソーマが子供を虐待した男性を殺害しましたが、ソーマは災い、災害を司る神様なのに、原作でもやっていることは本来フィラメントの役割である死神に近いように思ったのですが、どうなんでしょう? 
3、青魔法による傷の治療ってどのような原理なのですか? 細胞の活性化や自己治癒能力の向上、外科治療のように回復を助けるだけの役割、と幾つかは思いつくのですが、どうなんでしょうか?

(ハーモニ)

1ですが、リューンも少なからずミュールに対する憐れみは持っていました。ミシャもその辺は共感できた部分だったのだと思います。2ですが、あくまで伝承ですので、100%ソーマが行った事を史実として述べているわけではありません。ソーマというのは本来の業務は「生命の間引きによる環境維持」なわけですが、それが曲解されて地域によっては「死神」であったり「正義の味方」であったりしています。それは現在の地球の神話が、地域によって神であったり悪魔であったりする事と似ています。3ですが、仰るとおりのことです。ただ回復魔法により「どうやって回復するか」は若干差異があります。ですがほとんどの場合は、仰っている様な回復支援的なものです。

いつも密度の濃い、この編集室を楽しみにしています。心の護に関しての質問です。I.P.D.を除き、心の護が消失している状態のレーヴァテイルは存在するのでしょうか? ミシャが、コスモスフィア内でのできごとの影響でハマが一時的に消失していました。それでも、その後同じ心の護のハマとしてまた蘇っています。あまり考えたくありませんが、例えば心の護となったモデルが「親友」だったとして、その親友と絶交するほどの大喧嘩で相手をも否定するような状況になったとします。ゲーム内のハマの発言から考えますと、この場合「心の護の親友」も消えてしまうように思います。そうなると、ミシャのように心の護が存在しない状態のレーヴァテイルになってしまうのでしょうか…? ゲーム内でも少し解説されていましたが、もう少し詳しくお願いいたします。

(miyu)

心の護が消える事はありますが、それは本人がそれを潜在的に望んでいる場合に限ります。心の護は、ダイブマシンが特定周波数帯域の性質をスキャンして具象化しているものですが、そこに「存在しない」という心の護が存在した場合、心の護は出てきません。これは主に心情的コンディションに依りますが、生まれてから死ぬまでずっと心の護が存在しないレーヴァテイルというのは存在しません。ちなみに友人と絶交したとしても、ほとんどの場合心の護は消えないと思います。それは潜在意識下においては、それ程掛け替えのない親友という物は、一瞬にして「無」に帰す事は考えられない為です。絶交した場合憎悪の対象になる事はあると思いますが、それは「愛」が「憎悪」に転換しただけのことで、心の中での重要度に関してはあまり変化がありません。心の護としての態度が若干変わる事はあっても、すぐに消えて無くなる事はないでしょう。同様に、その親友が死んでしまっても消える事はありません。ただ、あまりにショックで心の護を一時的に「隠してしまう」ことはあるかもしれません。それは(自分に対しての)演出的な意味合いが強く、根本的に消滅したというわけではありません。消える、変化するといった事が起こるとしても、潜在意識下においてそれはとても緩やかに起こります。

トウコウスフィアの方に送ると御子様が止まらなくなりそうなので編纂室の方で質問です。ゲロッゴを生産している会社名とか、ゲームには出ないけど実は決めてある(企画書の隅の落書き程度な)設定とかあったりしますか? あとオボン又のスネ毛やオボンスの前歯って何で出来てるんでしょうか…(食べられないと書いてあったので)謎ですという回答でも結構です。謎は謎のままの方が良いこともあると思いますんで。

(しあん)

ゲロッゴ工場というのはあります。工場という程機械化されているわけではありませんが、数十名の人がミシンでゲロッゴを縫っています。場所は大鐘堂の揚力歯車の下の方、低層居住街区の内側の付近です。他にもこの手の工場は結構あり、そのほとんどが塔の中心、歯車の周りに点在しています。工員さんは、塔の中心に向かって出勤して、外側に向かって帰宅するわけですね。メタファルスは他にもお菓子なども工業製品として出回っていますから(チュロキーとか)、そういったお菓子工場などもあります。オボン又やオボンスの前歯は何で出来ているのでしょうね。オボン又のすね毛は「でんぶ」みたいな食材で作れそうな気はしますが。

1、ティリアのバイナリ野によれば、700年前の世界ではレーヴァテイルの数が一種のステータスになっていたそうですが、楠将門の家に多くいたレーヴァテイルは自身で用意したのでしょうか、それとも研究所から支給されたものだったのでしょうか。
2、第三塔のSHサーバーはレーヴァテイルのフィジカル領域の書き換えが可能なように設計されているとありましたが、レーヴァテイルもしくはレーヴァテイル質を持った人間を対象とした再生医療等は可能なのでしょうか。

(マスカルポーネ)

1ですが、基本彼が抱えているレーヴァテイルです。ああ見えて結構情に厚い優しい男でした。というか、戦争疲れで人間とはほとんど口を聞きませんでしたが、レーヴァテイルはとても大切にしていたのです。人付き合いに疲れて植物を愛でる様な感じでしょうか。2ですが、レーヴァテイルに関しては、技術と知識と材料があれば可能です。欠損した部分は材料となる「素水」が無ければ再生できません(その分足りていないわけですので)。ただしβ純血種に限ります。レーヴァテイル質を持っている人間となると難しいです。第三世代も同様です。というのは、これらは人間質が創り出している身体ですので、ここにレーヴァテイル質のボディを融合するのは相当高度な技術が必要となってきます。臓器移植より大変かと思います。

新約パスタリエでのバイナスフィアコーラスについての質問です。
1、バイナスフィアコーラスの記述は全て大文字で書かれていましたが、想母音の大文字との区別のようなものはあるのでしょうか? それとも、区別なく書いていくのでしょうか?
2、発動の際には「exec hymme 2x1/0>>(並び)」とあったと思うのですが、パスタリエでも同じ詠唱なのでしょうか? (execをj.z.t.で、ということもないのでしょうか)
3、非現実的であることは承知の上での質問です。バイナスフィアコーラスで謳う二つのヒュムノスで、一方をパスタリエ、もう一方を通常のヒュムノス、として謳うことはできるのでしょうか?

(Aska)

1ですが、バイナスフィアコーラスの場合、全部大文字となっているのは書式として決められている為です。小文字は接続用の「x」のみです。2ですが、そもそもパスタリエはバイナスフィアコーラスに対応していません。3ですが、2と同様の理由でパスタリエは使えません。

以前1つ質問させていただいたので、今回は二つ。1、Ⅱにて、ジャイロスタピライザには大量のヒュムネクリスタルが保管されていましたが、もしあれらをジャクリにダウンロードして謳った場合、劇中で流れたものと同じ、EXEC_DESPEDIA/.になるのでしょうか? 2、「謳う丘~Ar=Ciel Ar=Dor~」に収録された、Infelious Rhaplanca.に、METHOD_IMPLANTA/.の一部と同じメロディが聴こえますが、これはクローシェがMETHOD_IMPLANTA/.を謳う際に、Infelious Rhaplanca.のメロディを借りた、という解釈でいいのでしょうか。

(torch)

1ですが、基本ほとんど同じになると思います。ただ、若干の誤差は出ます。例えば詩の一部が変わったりという事はありますが、それはターゲットとなる個体が変わる事による微妙な差異で、基本変わる事はありません。2ですが、仰るとおりです。ただそれは、イメージの中にメロディが出てきて丸暗記して謳ったわけではなく、もっと深いところでシンクロしてクローシェの中で再構築されたものです。

前回もお答えいただきありがとうございます。今回も出力について。ATⅢのエンディングの後、レーヴァテイルの活動範囲を広げる活動をしているとあったのですが、複数の塔で出力が干渉しあったり混線することはないのでしょうか。波長などが違ったりするなどの関係で問題無いのでしょうか。

(黒土)

例えば携帯の基地局は基本範囲が被って存在しています(CDMAや3Gなどはわざと複数の基地局の電波が被る様にしています)が、干渉は起こりませんが、それと同じです。基本「塔間ネット」によって繋がる(拡大する)導力の影響範囲は、全て繋がった信号によるものですので、まず塔毎に全然違う波を出すわけではなく、ちゃんと同期をとって行うものです。ちなみにこの塔間ネットの中に、インフェルピラは含まれていません。いわゆる第一紀に作られた、β第三世代グループのみとなります。I.P.D.は色んな意味で特殊であり、互換性対応やローミングをするのがとても難しいのです。

こんにちは。毎回お疲れ様です。
1、惑星の意志それぞれの個体は、H波とU波以外の他の波動も持っているんですか。
2、ゲーム本編やCDにおける惑星の意志による詩(Ec Tisiaなどアルシエラが使われた詩)は設定上、人間に聞こえる20000Hz以下のみが聞こえる状態ですよね。しかし何故これらは人間の楽曲と同じく旋律やバックバンド(?)を持っているように聞こえるんですか? 
3、「謳う丘」CDの冊子を読んでからふと気になりましたことですけど、仮説的に原初の意志の1柱に付けた「ホルス」という名も「ユークリッダ」や「クリューエ」みたいに本名と同じですか(なんか質問自体に語弊があるような気がしますが…)それともホルスはもちろん、ゲーム本編と冊子における惑星意志達の名(冊子にカタカナとか星語で表記されている方)は全部人類が付けたもので実際の名とは言えないものでしょうか。

(kara)

1ですが、惑星の意志は全部で26の波動で出来ています。当然惑星の意志も26の波動で出来ているわけです。定義されているものには、D、H、U、R、N、Tz、Vx、K、Sなどがありますが、全てが実証できているわけではありません。2ですが、旋律(メロディ)は再現されます。発音の20000Hz以上の音(楽器であれば倍音)は当然聞こえませんが、20000Hz帯で聞き取れる様な形で聞こえているのが現状、という他に言い方がありません。逆の考え方で考えると少し分かりやすいかもしれません。神々の言葉の20000Hz以下だけを認識できる人間は、当然創造当初からそれが「世界」であり、その認識できる解釈で作られたのが言葉であり歌であります。言葉でも歌でもないものは「音」もしくは「雑音」なわけですが、その境目とは何でしょうか? それは脳内で記号化出来る音か否かでしかありません。人間はその「神の話す(歌う)20000Hz以下の音域を歌や言葉として認識する前提の生物」であると言えばお分かりでしょうか? 説明が下手ですみません。3ですが、正式名称は神々の言葉によって存在します。それは実は、謳う丘CDの特典本の「神々のエピソード」のバックに模様で描かれている紋章の下にアルシエラコンパートメント表記があるのですが、そのアルシエラコンパートメントこそが、神々の本名です。

お疲れ様です。
1、ジャクリの優遇とは逆にシュレリア様は冷遇されているように思います。シュレリア様と第一塔関連の質問は「全て技術が失われているのでどうしようもありません。諦めて下さい。」と言われている様でどうにかして一つでも不具合がなくなって欲しいと思っている者としてはとても悲しいです。
2、星詠について以前トウコウスフィアでミシャがシュレリア様にブチギレていましたが、封印中に遊んでいたミュールにはブチギレないのは何故ですか? 遊んでばかりいたわけではないと聞いたときにホッとしたというのも分かりません。ミシャにとってミュールは生い立ちが不幸な同族、シュレリア様は死ぬほど嫌な役目を負わせた酷い人という扱いなのでしょうか? 3、第三塔のムーシェリエルは作られた意図がよく分かりません。惑星を再生させるための導力を惑星から吸収したんですよね? 本末転倒な気がします。

(桜)

1ですが、申し訳ございません。設定上そういう設計で世界観の構築が始まっておりますので、事実は事実としてお伝えしているに過ぎません。シュレリアはレーヴァテイルのプロトタイプであり、様々な権限が野放しに与えられている(例えばアルトネリコに関する直接制御権は彼女にしか与えられていない)反面、後々に改良されていったレーヴァテイルの機能的側面に関してはやはり、初期型ということで不具合や実験的な(未完成な)要素が多いのです。フォローでも何でもなく、誠に真摯な回答をするのであれば(それがこのコーナーの基本でもありますので)、これは優遇、冷遇といった私的感情によるものではなく、世界を構築する上でのシステム的、マクロ的(世界全体としての整合性、特に今回の場合はレーヴァテイルの誕生から現在に至るまでの歴史と、技術革新、モラルの変化、利用の変化など)な面からのアプローチを重んじている為の結果であります。それ故に、逆に、(設定上譲れないラインがある以上それが原因で)ヒロイン毎に優遇している様に見えたり不遇な扱いに見えたりする事はあるであろうと自覚はしておりますし、最善を尽くしますが(例えばATⅡではルカとクローシェがキャラ的なパワーで対等になる様にするのを、設定を妥協せずに行った為1年以上の調整をかけています)、かといって設定面での妥協をするつもりはありません。これは私の中で譲れないラインとして存在する部分でございます。ただ、こちらで「不具合」として認識していない物もあると思いますので、もし具体的に「シュレリアのここがかわいそう、不具合である、苦労している、辛そう」という点がありましたらお教えいただければ、何らかの回答を致したいと思いますので御意見いただけますと幸いです(何分そういった事に疎いもので、純粋にお伺いしたいという気持ちが強いです)。2ですが、ミュールに対しても何らかの感情は抱いていると思いますが、トウコウスフィアでの件に関しましては、問題提起がシュレリアとの関係でしたのでそれに対しての回答をしたというものでございます。3に関してですが、ムーシェリエルは計画書としての設計意図は「大地の心臓精製機」です。本来ティリアの塔が完全体になったという事を前提の上で運用し、主にティリアと第三塔βの導体H波から導力を作り、結晶化する為のものだったわけです。また、大地の心臓を生成する為の導力量は、改訂版ムーシェリエル利用法(=ティリアの塔を完成させる為の導力補填的使い方)に比べて遙かに少ないものであり、クロガネを始めとする全てを認識する技術者を欠いた研究所の失策であったという他ありません。歴史的事実として見た場合、まさに本末転倒です。ただ、当時の研究所では惑星の導力残量をかなり楽観視していたことと、例え枯渇間際まで落ち込んだとしても、その後ティリアの塔が完成して惑星再生計画を続行する事で万事解決するという方針の下で動いていた事でして、その誤った認識の産物として作られたものということになります。

ティリアはかなりの突貫促成培養だったようですが、オリジンの培養はどれほどの期間が望ましいのですか? また一般的なβ純血種の培養期間と、テロメアのカウント開始は何時からですか? 大地の心臓を初めからSHサーバーとして使用することは可能ですか?

(ババンゴ売り)

基本、培養期間は統一されて一年間です。実際の所、培養期間もやや短めでありますが、それ以上に設計にかけられた時間が全くもって短かったという方が重要です。フレリアは5年、シュレリアは基礎研究から含めると十数年かけて作られたのに対し、ティリアは1年という設計期間だったわけです。ですから正常動作するか否かを誰もが心配しながら見守っていたのです。βのテロメアカウントは、培養槽から出るとき、厳密には意識を持った瞬間からとなります。大地の心臓をそのままSHサーバーに使う事は出来ません。そもそも大地の心臓は中核三角環(レーヴァテイルのコア、心臓)に近い性質のものであり、SHサーバーとの共通点はあまりありません。

毎回質問回答お疲れ様です。
1、ソル・シエールやソル・マルタの「ソル」は「輝く」ですが、エル・デュエルの「エル」や、メタ・ファルスの「メタ」には何か意味がありますか? 2、A.D歴になった理由(元年が誕生した理由)は何ですか? 「神々しい音の時代」ですから、やはり音関連なのだとは思いますが。また、A.D歴前(紀元前)の呼称は何かありますか? 
3、アルシエルの年齢(?)は、大体どれくらいでしょうか?(地球で大体46億くらいと言われているので…)

(つばくらめ)

1ですが、「エル」は「国家」という意味、「メタ」は「中規模な地方単位」です。「チベット自治区」などの「自治区」にあたるものです。2ですが、A.D.元年が決められたのは後になってからですが、初めて「謳う事によって奇跡を起こした年」であると言われています。紀元前の名称は特にありません。ただ、神々の時代と言われる億年単位の系譜では「原初の刻」「満月の刻」「天地の刻」などの時代毎のくくり名称は存在します。3ですが、厳密には定めていませんが、やはり数十億年程度であると定義しています。

ウィルス生命体とデジタル生命体がほぼ同義であるとのことでしたが、アルトネリコ世界における「AI」と「ウィルス・デジタル生命体」の差は一体何なのでしょうか? どちらも言ってしまえば人工物(シュンは違うのでしょうが)ですが、AIであるXPなどには「人工知能でしかないため意思なんてものはない」とはっきり言われてしまっています。反面シュンやアヤタネは意思を持っているように見えます。何か根本的なことを忘れている気もしますが、質問させてください。

(ハロハロ)

「AI」と「デジタル生命体」は、定義するレベルが違います。AIとは「人工的に何かを解釈して考えて自発的に結果を出す機能」であり「デジタル生命体」は、その「AI」をベースとした人工生命体そのものを指します。ですので「デジタル生命体」には「AI」以外の部分もある、ということであり、その中に感情的なものも存在するわけです。ただ、以前シュレリアの件でも触れましたが、どこまでが「作られた感情」で、どこからが「生身の感情」なのかは、我々人間も含めて曖昧なところです(よく映画の題材にもなるくらい、議論がされるところですね)。また、「意志」に関してですが、いわゆる「魂」、アルシエルで言えば「H波の結合と分波の流れ」は、同じ「デジタル生命体」でも内包されるものとされないものがあります。例えばシュンの場合、「意志」を内包していますが、アヤタネは内包していません。アヤタネはハーヴェスターシャVISTAやXPに近いAI要素が強いデジタル生命体であり、シュンはより人間側のデジタル生命体という事になります。

クロアとココナの仲良し兄妹のケンカエピソード→「もちろん沢山あります。ご要望が多ければ何らかの形でエピソードとしてお届けすることもできると思います。」是非見たいです!! 今更な質問ですが、オリジン達にとって、食事や睡眠は、必要不可欠なものなのでしょうか? それとも、寝なくても、食べなくても大丈夫で、嗜好品的な意味合いが強いのでしょうか?

(kou)

一つ有名なエピソードが公開されていますが、「ココナが大切にしていたハゲロッゴ歯ブラシをクロアが使ってしまって、ココナはしばらく口を聞かなかった」というのがあります。その他にも「ココナが風邪をひいたとき、ゲロッゴの限定版を買ってきてやる、と言って出て行ったはいいがゲロシゴを買ってきてしまって更に寝込んだ」話とか、真面目な話ではココナがサテライトガールになると言い出したときは、かなりクロアは反対し、ココナが泣いて家を飛び出したという話もあります。ほのぼの系ですと「クロアが夜食として作ったスープをココナが飲んでしまってクロアが泣いた」とか「シンシアの店に行くときココナを連れて行くと色々面倒な事になるので一人で行くと言ったら逆に怪しまれた」とか「騎士隊の練習が遅くなって、約束の時間に家に帰れなくて、ココナが冷めたご飯と一緒に泣きながら待っていた」とか、そんなよくある家庭の風景ですね。また、オリジンは睡眠や食事はしなくても活動していけます。美味しい物は美味しいですし、寝るのはとても幸せなのは人間と変わらない感覚なので、特に緊急時でもない限りは食べたり寝たりします。それはゲーム好きな人が、ゲームをしなくても死なないが毎日するのと同じかもしれません。

以前テクニカルサービスセンターでシュレリア様がD3細胞の話はしたくないと言っていましたが、結局D3細胞とはどのようなものなのでしょうか?

(ZAU)

端的に言えば「肌を構成する細胞」です。

惑星の意志について質問させていただきたいと思います。1、惑星の意志の名前は誰が付けたものでしょうか? 誕生時から自ら名乗り、人間界に降りて来た際にその名が伝わり神話に伝承されているのか、あるいは、人間が神話として物語を作ったのが先で、その中に登場する神々に合わせるかたちで惑星の意志が自らの名前に採用したのか、どちらでしょうか? 
2、サキが人間界に降りて来た理由。γ昇華体に降りて来たのはサキたちでしたがこれは、人間側が狙ってサキを呼んだのか、それとも、降りてきた意志がたまたまサキだったのか、どちらなのでしょうか? 
3、サキア・ルメイという名はいつ付けられたのでしょうか? 上の質問と関わってくるのですが、サキ(咲夜琉命)を降ろすために最初からサキアと名付けていたのか、それとも、たまたま降りてきた意志がサキだったのでそれに合わせて後からサキアを名付けたのか、どちらなのでしょうか?

(咲也)

1ですが、惑星の意志の名前は自分たちで決めています。本名はアルシエラコンパートメントで記載されています(謳う丘CDの特典本の、神々のエピソードのバックデザインに掲載されています)。神々が地上に降り立ち、名前を聞かれたときに神々はその名前で名乗るのですが、当然20000Hz以下しか聞こえないので、よく聞き取れずに訛って、今の使われている名前になっています。2ですが、惑星意志の総意による決定です。サキはサキ単体としては「自発的に志願した」わけですが、惑星の総意としては「協議の結果、サキを地上に向かわせる事にした」という感じになります。前者はH波的な見方であり、後者はU波的な見方ですが、どちらも同じ事です。3ですが、サキアルメイは「人間の神:咲夜琉命」からもじって研究所によってつけられたものであり、理由は「新たな人間(=レーヴァロイド)を創造する新世代の神」です。これだけ見ると、サキと咲夜流命が同一なのは偶然に見えますが、実際はU波による共時性が強く働いていて、こうなる事は必然でありました。

お久しぶりです。CDも発売されて色々と落ち着いたので質問させていただきます。ユリシカは主に「火の神」、蒼天帝は「空の神」として神話上に登場しますが独立した「海の神」や「水の神」が登場する神話はあるのでしょうか? ある場合その神々はなんという名前なのでしょうか? 差し支えないようだったら教えてください。

(馬酔木)

もちろん、海の神、水の神もいます。が、現時点では名前の設定はしていない神様です。

Ⅱのシンシアや名も無きI.P.D.のように、ヒロインではないけど主人公に好意を抱いているキャラがⅠとⅢにもいますか? 本編、ドラマCDでは登場していない、設定だけのキャラも込みで。

()

実際に存在するかもしれませんが、公式エピソードとして「こういう子がいる」というものは特にありません。強いて言えば、ライナーに対するナールが若干興味あるかも…? というところでしょうか。(と言っても、好印象程度ですが)アオトに関しては、生い立ち的に女性に恵まれていませんので、物理的に存在し得ません。

ふと思ったのですが、同じヒュムノスでも歌い手によって民俗調だったりロックだったり色々ありますが、これって各レーヴァテイルの好みによるものなんでしょうか? あと、もし上記の仮定が正しいとしたら、ある時ふいにソレまでと異なるジャンルの音楽にハマったとしたら、それまでに紡いだヒュムノスも変化したりするのでしょうか?

(八丈島のにょ?)

主に好みや文化圏によるものです。特に「詞」に関してはその傾向が良く現れます。もし長い人生で異なるジャンルが好きになった場合、相当に感化された場合変わる事もあります。ただ、急激に変わる事はなく、長い年月を掛けて緩やかに変わっていきます。例えば30年振りに謳ってみたら違う楽曲になっていた、という事はあり得ます(エクストラクトの場合)。もし「紡いだヒュムノス=ヒュムノスワード」であると解釈するなら、それこそその時の気分でめまぐるしく変化します。

収録ではお世話になりました~すごくいい曲になりましたね! Was waa ra chanti! では、早速ですが質問です。
1、前回の第一塔の機能をシュレリア様は10%未満しか使えないということでしたが、これには何か理由があるのでしょうか? それとも、戦争の時に塔が破壊された、などで塔自体が機能を完全に発揮できないなどの理由でしょうか?? 2、設定集などをしっかり見ていないので、考え方が間違っていたらすみませんが、第一塔などの塔はこちらの世界のコンピュータに相当させると、何世代目で、そして処理速度は何フロップスあるのですか? もしくはどのような単位でどのくらいあるのですか? 3、シュレリア様が塔の機能をもっと使おうと思ったらどのようなことをすれば、どのくらいまで上がりますか?? などです、意味のない質問があったら無視してください…

(リザウド)

1ですが、そもそもグラスノインフェリアの時点で接続処理が10%程度しかされていなかったのです。物理配線工事が途中で終わってしまった、という事です。2ですが、なかなか換算が難しいのですが、人間の脳みそと同じような回路がCPUになっていると考えてください。私としては、量子的であると考えておりますので、量子コンピューター以上の存在であると設定しております。フロップスなどは計算し得ません(並列前提であったり、CPU自体が有機的に繋がったりして処理をするので)。3ですが、以前似た様な質問があったかもしれませんが、塔本体に関しては、導力出力制御やセキュリティシステムの管理と実行、サービスの管理(彩音回廊やプラズマベルなど)、導力系統による回路のプログラミング(グラスメルクを作ったのはこの機能によるもの)などが出来ます。バイナリ野への干渉は自由に出来ますが、セキュリティ上β-6D(簡単に言えばβ純血種や第三世代の精神世界内)にはアクセスできない様になっています。的を得ていない回答でしたら申し訳ありません。「もっと使う」というのが何を使うのか、「どのくらいまで上がるか」の「上がる」がどういう意味なのかを具体的にお教えいただければ、もっと的確な回答が出来るかと思います。